タラコを香ばしく焼き上げて作った和風パスタ料理:焼きタラコのスパゲティ

焼きタラコのスパゲティ
焼きタラコのスパゲティ

タラコを使ったパスタはマヨネーズを入れたり生クリームを入れたりと、現在では色々なレシピがありますよね。

タラコを使ったパスタ料理が生まれたのは、1つの切っ掛けがあったそうです。 

あるイタリア料理店でのこと。

常連のお客さんが、キャビアを使ったパスタ料理を作って欲しいと店主に言ったそうです。

そして無事作り上げることができました。 

味の評判も良かったので、一般のお客さんにも提供しようと考えます。 

でもキャビアを使うと、一皿がかなり高価なものになってしまってしまいます。

そこで代用として思いついたのが安価に入るタラコでした。 

その後、タラコを使ったパスタ料理は評判になり、日本各地に広まって行くこととなりました。 


今回はオリーブオイルとネギを使ったお手軽レシピです。 

タラコは予め網で焼いているので、味が凝縮されて、パスタ全体に香ばしさを加えています。

食べるときはタラコをフォークで潰しながら、頂きます。 

パスタに明太子の塩味が絡んで、良い感じの塩加減になります。 




タラコ 


タラコを漢字にすると『鱈子』。

一般的には介党鱈(スケソウダラ)の魚卵を塩漬けにしたものとなり、真鱈(マダラ)の魚卵を使うことは無いそうです。 


スケソウダラ
スケソウダラ



マダラ
マダラ


その理由として、 


  • マダラの魚卵そのものが『マダラ子』や『真子』という名前で加熱調理用食材(花煮)として産地では親しまれ流通している。 
  • スケソウダラのものよりご覧のサイズが数倍になるため、味が染みるのに時間がかかってしまう。 
  • 魚卵の色が黒っぽいため見た目が良くない。 
  • 真鱈の卵は粒が小さく、スケソウダラのものよりも食感が劣る。 


 等があるそうです。 


マダラとスケソウダラの味わいや調理法はそれぞれ特徴があり、 マダラの身は淡白で上品な白身。 

鍋料理やムニエル、揚げ物に最適。 白子(精巣)は、濃厚でミルクのようなクリーミーさと旨味があり、食感はとろけるような柔らかさ。 

スケソウダラの身は水分が多く柔らかめ。 

鮮度が落ちやすいため、加工品(練り物や干物)にされることが多い。 卵巣はタラコ・明太子として使われている。 

どちらも冬の味覚として欠かせない存在ですが、卵を食べるならスケソウダラ、身を味わうならマダラというのが定番なのだそうです。 




材料(2人分) 


  • タラコ・・・2腹 
  • 長ネギ・・・0.5本 
  • ニンニク・・・2片 
  • 青のり・・・少量 
  • 一味唐辛子・・・少量
  • EX・ヴァージン・オリーブオイル・・・大さじ4杯 
  • パスタ・・・140グラム 
  • 塩・・・適量 




代用食品 


上記の材料が揃わない場合の代用の食材の一例です。 

家にある食材を使って作ってみてください! 

なにか新しい発見があるかもしれません! 


  • EX・ヴァージン・オリーブオイルの代用:普段使っている油
  • タラコの代用:辛子明太子 
  • 一味唐辛子の代用:七味唐辛子 
  • 青のりの代用:焼き海苔、味付け海苔(どちらも細かく刻みます) 




作り方 


  1. タラコは網で焼き、一口大に切ります。 
  2. 長ネギはかなり粗めのみじん切りにします。 
  3. パスタをゆで始めます。 
  4. フライパンにオリーブオイルとみじん切りにしたニンニクを入れて、炒めます。 
  5. ニンニクの香りがしてきたら、長ネギを加えて更に炒めます。 
  6. 長ネギがしんなりとしてきたら、パスタのゆで汁をレードルで2杯加えて煮詰めます。
  7. 青のりを加えて軽く混ぜ合わせ、控えめ程度な塩の量でソースの味を調整します。 
  8. フライパンにタラコを加えて混ぜ合わせます。 
  9. ゆで上がったパスタを加えて全体を混ぜ合わせます。
  10. お皿に盛りつけて、一味唐辛子をパラパラと振りかけて出来上がりです。 


辛い味わいがお好きな方は、パスタの上から一味唐辛子をお好きなだけ振りかけるというのも良いですね! 


余談ですが、欧米料理では、魚の卵をメインに使った料理はまずありませんよね。 

何故なのか? 

魚の卵は、内臓の臓器の一部とされていて、一部の人たちを除いてマニアックな食材だと見なされているんですよね。 

でも何故かキャビア(チョウザメの卵巣をほぐして塩漬けにしたもの)だけは特別視されているんですよね。 


キャビア
キャビア

そして福岡の名産は辛子明太子ですよね。 


辛子明太子
辛子明太子

辛子のピリリとした刺激やコクのある深い味わいのある一品ですよね。

これさえあれば白ご飯が何杯でも進んでしまいます!

でも上記の理由から外国人の受けが悪く、まず気味悪がれてお店でオーダーされることが無かったそうです。 

そこで思案を重ねて、辛子明太子をあるお店がオリジナルの料理名として『レッドキャビア(red caviar)』に変更したのだそうです。

そうしたら何とドンドンとオーダーが入ってきたのだそうです。 

『キャビア』という高級ブランド名を使っただだけなのですが、凄い威力ですよね! 

※キャビア(本来チョウザメの卵を指すのですが、英語では広義に使われることもあります)という言葉はロシア語で『魚卵』という意味なので、辛子明太子にキャビアという名前を付けたとしても間違いではありません。

ただ正確性に欠けるという問題があり、誤解を招く(特に英語圏の人は辛子明太子をレッドキャビアとは元々認識していない)可能性が高いとも言えます。




食材の旬 


  • 長ネギ:12~2月 
  • ニンニク:6~8月



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