美食とマリアージュ:夜空のカノンと赤ワインソース

夜空のカノン
夜空のカノン

岩手県産の葡萄や山葡萄を使用したワインです。 

岩手県産の山葡萄は日本一の生産量だそうで、岩手の特産品の1つとなっているそうです。

山葡萄は、ブドウ科ブドウ属のつる性落葉低木樹で、原産地は日本、韓国、ロシア東部だと言われています。

 

山葡萄
山葡萄

野生のブドウで生食が主だったそうですが、近年はワイン、ジャム、ジュース、ドライフルーツ等の原料として活用されることが多くなっているそうです。 

従来においては野山で自生しているものを収穫して利用してたそうです。

でも自生したものだと収穫量や品質が不安定だったりすることがありますよね。 

そこで、岩手県などでは山葡萄用の樹園地を作って栽培を始めているそうです。 


ちなみに日本の酒税法(酒税法第7条、第54条、同法施行令第50条、同法施行規則第13条第3項)では、山葡萄(学名はVitis coignetiae)は『ブドウ(中近東が原産とされていて学名はVitis vinifera等)』と同様と見なされています。 

例えば梅、レモン、オレンジ、ブルーベリー、桃、リンゴ等の木の実を使った果実酒は、ホワイトリカーに漬けこんで作ってもOKなのですが、山葡萄の場合は 発酵性が高く、ワインの原料になるため、漬け込むだけでも『酒類の製造』とみなされます。

なので酒造免許を持たない者が作ると、自家消費目的であっても酒税法違反となりますのでご注意ください。

酒税法の例外規定となる自家製果実酒の合法条件も書いておきます。 


まず合法的な条件として 


  1. 自分または同居家族が飲む 
  2. 漬け込む酒類のアルコール度数は20%以上 
  3. 漬け込みに使う酒類は課税済みのものであること 
  4. 使う果物等は禁止物品に該当しないこと 


となります。 


補足として 1について、販売・譲渡は一切禁止になっており、あくまで家庭内消費のみ。 

2について、アルコール度数が20%以上あるホワイトリカー、ブランデー、焼酎等はOKですが、アルコール同数が20%以下の日本酒、ワイン等は不可(アルコール度数が20%未満の日本酒やワイン等の酒類を使うと、果物等の発酵が自ら進み酒造りとなってしまい違法となります)。

3について、市販品で酒税がすでに支払われているお酒のみを使わないといけません。

4について、発酵性の高い米・麦・とうもろこし・ブドウ(山葡萄含む)等が禁止物品となっています。 

それでは合法的な自家製のお酒を造って色々な味わいを楽しみましょう! 




ワインの詳細


  • 原材料:岩手県産山ぶどう、キャンベル
  • アルコール度数:11% 
  • 内容量:720ml(スクリューキャップ) 
  • 製造:株式会社エーデルワイン 




ワインの説明 


『山ぶどう特有な香りとキャンベルのフルーティーな爽やかさを持った、酸味豊かなコクのある滋味深い味わいの甘口赤ワインです。』だそうです。 

苦みや渋みはあまり感じないのですが、とにかく甘酸っぱい味わいとフレッシュなブドウの香りが印象的です。 

ワインというよりかはクレーム・ド・カシスのようなベリー系のリキュールを使った、ほのかに甘いカクテルを飲んでいるかのようです。 

個性的なクセも無いので、スルスルとジュース感覚のような勢いで飲めてしまいます。

このワインに合う料理は何でしょうね?

岩手県産の鴨肉のロティかな? 

あと、甘味と酸味と香り高さがあるので、このワインを使って赤ワインソースを作ってみても面白そうです。 

ということで、以下に夜空のカノンを使った『赤ワインソース』のレシピを紹介したいと思います。 




赤ワインソースの材料 


  • 夜空のカノン・・・200ml 
  • エシャロット・・・1個 
  • マルサラワイン・・・50ml 
  • フォン・ド・ヴォー・・・200ml 
  • バター・・・50グラム 
  • 胡椒・・・適量 
  • 塩・・・適量 




代用食品


上記の材料が揃わない場合の代用の食材の一例です。 

家にある食材を使って作ってみてください! 

なにか新しい発見があるかもしれません! 


  • エシャロットの代用:タマネギ 
  • マルサラワインの代用:ブランデー、ラム酒、ポートワイン、赤ワイン、シェリー酒 
  • フォン・ド・ヴォーの代用:コンソメ、ブイヨン(これら2つの調味料はフォン・ド・ヴォーよりもコクや旨味や風味が弱いので、それを補うためにエシャロットやタマネギをしっかるりと深く炒めたりバターやワインを多く使う等の工夫が必要になると思います。) 




赤ワインソースの作り方 


  1. エシャロットをみじん切りにします。
  2. 鍋にエシャロットと夜空のカノンとマルサラワインを入れて、弱火で焦げないように煮詰めます。 
  3. フォン・ド・ヴォーを加えてさらに煮詰めます。 
  4. 濃度が出てきてトロリとしてきたら、火を止めて、こし器でソースをこします。
  5. 再度弱火にかけてバターを加えてよく混ぜ合わせます。 
  6. 仕上げに塩、胡椒で味を調えて出来上がりです。 


この夜空のカノンを使った赤ワインソースを鴨肉のロティーの付け合わせのソースにすれば、ドリンク用の夜空のカノンとの相性は最高で、より美味しいマリアージュになるのではないかと思います。

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