白ご飯との相性抜群な豚肉と根菜を使った香港風料理:豚肉と根菜の煮込み

豚肉と根菜の煮込み
豚肉と根菜の煮込み


里芋をメインに根菜を日本料理ではなく、中華料理に仕上げています。 

里芋のトロリ・モッチリ感にオイスターソース、トマトケチャップ、醤油の味が絡んでいます。 

トマトケチャップを使っていますので、欧米の調味料を積極的に取り入れている香港料理的な雰囲気と味わいもあると思います。

濃い目のソースと白ご飯との相性が良く、ご飯がドンドンと進んでしまいます! 




里芋


里芋
里芋

里芋とは、『山』で採れる『芋』である山芋に対して、『里』で採れる『芋』なのでこの名前が付いたそうです。 

里芋の原産地はインド東部からインドシナ半島とされていて、紀元前3000年頃にはインドで栽培されていたとみられています。 

ちなみに現地では『タロイモ』と呼ばれています。 

日本にはどのようにして伝わったのかハッキリとしていないそうですが、縄文時代後期には伝わっていて栽培されていたとされます。 

これはイネの渡来よりも早いのだそうですね。 

江戸時代までは芋というと、この里芋がメジャーだったそうです。 

日本と里芋の繋がりは深く、個人的には戦国時代の野戦携行食として利用された『干し芋茎』が私的にとても印象的でした。 


干し芋茎
干し芋茎 

まず干し芋茎(ほしいもがら/干しずいき)についてですが、里芋やハスイモの茎(葉柄)を乾燥させた保存食で、日本の食文化に根ざした伝統的な乾物になります。

乾物なので長期保存が可能で、昔は冬の保存食として重宝されました。

干し芋茎は、基本的に水で戻してから加熱調理(汁、煮物、酢の物など)します。


そして戦国時代の野戦携行食についてですが、里芋の葉柄部分の皮を剥いて乾燥させたもの(芋茎)を味噌で煮しめて乾燥させ、簡単に切れないような丈夫な縄状にします。 

それを兵士が腰に巻き付けて携帯したり、荷物を縛る縄として使用します。 

お腹が空いてくると水を入れた鍋を火で沸かし、その中に干し芋茎をチョキチョキと小さく切って入れたそうです。 

干し芋茎にしみこんでいた味噌が溶けだして汁になり、芋茎も柔らかくなり具となります。

まさにインスタント味噌汁なんですね! 

普段は縄としての道具として使い、そして食料ともなってしまう。

とても合理的で素晴らしいアイディアですよね! 




材料(2人分)


  • 豚バラ肉ブロック・・・200グラム 
  • 里芋・・・150グラム
  • ニンジン・・・1/4本
  • ゴボウ・・・1/4本 
  • シメジ・・・0.5パック 
  • ニンニク・・・2片 
  • 鶏ガラスープ・・・200ml 
  • 紹興酒・・・大さじ0.5杯 
  • 塩・・・少量 
  • オイスターソース・・・大さじ3杯 
  • トマトケチャップ・・・大さじ2杯 
  • 中国醤油・・・小さじ1杯 
  • 甜麺醤・・・小さじ1杯 




代用食品 


上記の材料が揃わない場合の代用の食材の一例です。 

家にある食材を使って作ってみてください!

なにか新しい発見があるかもしれません! 


  • 里芋の代用:ジャガイモ、山芋 
  • 紹興酒の代用:日本酒 
  • 中国醤油の代用:日本の濃い口醤油
  • 甜麺醤の代用:赤味噌に砂糖を加えたもの




作り方 


  1. 中華鍋に油を引いて熱し、潰したニンニクを入れて炒め、香りが立ってきたら5ミリ程度の厚さに切った豚バラ肉を加え、肉に焼き色が付くまで炒めます。 
  2. 中華鍋に鶏ガラスープを加え、煮立ったら一口大の大きさに切った里芋とゴボウ、乱切りにしたニンジン、小房に分けたシメジを加えます。
  3. 煮立ったら、ソース(紹興酒、塩、中国醤油、オイスターソース、トマトケチャップ)を加えて30分程度煮込みます。
  4. 野菜が柔らかくなってきたら、甜麺醤を溶き入れて出来上がりです。




食材の旬 


  • ニンニク:6~8月 
  • 里芋:7~10月(ズイキ)、8~9月(石川早生)、9~12月(土垂)、11~2月(タケノコイモ)、11~2月(海老芋)、11~1月(セレベス)、12~1月(八つ頭) 
  • ニンジン:9~12月(西洋ニンジン)、11~2月(東洋ニンジン) 
  • ゴボウ:11~12月(滝野川ごぼう)、4~6月(新ごぼう)、2~3月(若ごぼう) 
  • シメジ:9~11月(天然物)

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